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秋のヘッドフォン祭り2018 [オーディオ]

秋のヘッドフォン祭りも無事終了です!
今年は 国内遠方 名古屋、大阪などは勿論のこと、海外からもお越しいただき嬉しい限りです。
ヘッドフォン祭り2018秋.jpg

今回の目玉は TM-1オプション
従来からの24B系列のフルオプション機にスペシャルトルクコントロールオプションを付けました。
当社のアンプに限らず 全ての当社製品は、トルク管理をしています。これは あたりまえの話で、計測器や産業用機器などを手がけておりますので、品質は非常に厳格に管理しています。
また BDI-DCのアンプシリーズは 民生用機器ですが、内部は産業用機器と同じ手法で作っており、基板は勿論のこと素材や熱の管理など含め 長寿命設計となっています。

機械的なトルク管理は 車やバイクのエンジンなどと同様 締め付けトルクはその用途に応じて厳格に決めて製造しています。
理由は ネジは緩くても強くてもきちんとした能力を発揮しないからです。
素材とネジの太さなどに合わせて 締め付けトルクは大体決まりますが、問題は、滑りや用途によって変えなければいけない部分が有るという事です。
たとえば振動を伝えなくてはいけない部分と遮断しなければいけない部分で音質に影響します。
また 熱に関しても締め付けトルクは重要な品質管理項目の一つで 熱伝導率は締め付けトルクで変化しますので寿命や音質に関係してきます。
当社の製品は長寿命化と音質向上のためできるだけ温度を下げる余裕のある設計をしています。
さらに トルク値を厳格に決めることで品質の安定化をしているわけです。

なぜ 今さらオプションなのか? が問題ですよね。
前置きが長くなりましたが(汗) TM-1では何が特別なのか!?
これは 音質に特化した締め付けトルク値にしている部分があるという事です。
もちろん 緩めたり締めたりして好きな音を探しているわけではありません。

通常は たとえば M3であれば M3の適正トルク値で締め付けてOKとし、十分品質は安定しますが、欲を言えば 用途によってはネジの再利用を避ける場所ではもっと締め付けた方が良い場所も存在しますし、基盤のようなデリケートな場所では規定範囲内で緩めの方が変形が少ない場所も有ります。
当然ながらTM-1オプションとは関係無く締め付ける順番等も厳格に規定しています。
このオプション適用時は、塑性域と弾性域のどのポイントが良いか その使う用途で決定し、 一本一本 精密なトルクドライバーで検査をしながら組み立てていきます。
最も重要なのは 内部基板と インシュレータなどの部分です。
これは 滑り素材や金メッキなどでトルク特性が変わるため 実際の機械的な斑点は勿論のこと、実査に音質の変化も問題が無いか聞きながら最も機械的に安定し良い部分に調整しています。もちろん 通常でも品質に問題が有るわけではありませんし、規定トルク内での調整となりますが、インシュレータの効きはやはり変わってきます。金メッキがされている場合は素材そのものと異なります。
当社としては チェック代金程度に価格は抑えておりますが、一本一本厳格に調整された逸品となる TM-1オプションはハイエンド製品を所有する際の一つの安心感そして安定した最高の品質につながると考えております。

また 11月20日に発売予定の、TCSS2 Unit は クロックを差し替える クロック同期用のシステムになります。8128 MTCSS Unitの最新モデルとなります。変更点は 回路など全てを一新し、更なる良質なクロックを搭載いたしました。

昨今では 家庭用のインバータ機器や高周波機器などで高周波的に汚れた電源事情となっており、トランスまでもいじるようなことをしたり、配線を変えたり、さらにはインバータ電源など 様々な電源環境への取り組みがありますが、実際には 電源自体のアースの問題が有りますし、都市ノイズも多くノイズを遮断することは不可能です。
特にインバータなどのスイッチング系のシステムは ノイズ電流はものすごく、それらがクロックに与える影響は多大です。多くの人が間違えていることとしては 低周波領域に関しては 聞こえるようなことは無いはずです。高周波雑音が主成分だからです。(低周波の雑音はもちろん アンプなどにも影響はします。昔も今も変わりません)
いくら電源を強化しても 電源やアースの影響によるノイズは取り切れません。強化すればするほどノイズの影響を受けやすくなる場合も有ります。
OJI Special製品では 古くからこの問題に取り組み 2002年発表の DPAT-01 トランスポート始め DDACなど クロックそのものをノイズの影響から遮断することに取りくみ続けてきました。
これの集大成とも言えるシステムが TCSS2システムです。

デジタルオーディオは データとクロックだけで成り立っています。データは変更すること無く再生すれば良いのですが、クロックは自分で生成しなければならず、コンピュータやLANなどのネットワークで発生するオーディオ信号とは別のクロックはノイズ源となり、オーディオクロックに与える影響は多大です。
当社では音質を好きな音にするのでは無く 芸術をそのまま再生することに総力を注ぎ TCSS2システムでは、これらの 汚れたり、電源などの影響で ジッターなどを含むクロックを捨て、新たな高倍率のクロックと差し替える事で これらのノイズの影響を極限まで遮断します。一度ジッターが発生したクロックは リクロックやジッター取りをしても完全には無くならないからです。

ヘッドフォン祭り会場は電源事情は決して良いものではございませんが、そういう中でも最高の試聴が出来るように機材も考えております。

もちろん ヘッドフォンアンプも 純アナログ機器とすることで、これらのノイズの影響を受けないように考えています。せっかくクロックを差し替えるなど、最先端のノイズ対策をしてもそれらをごちゃ混ぜにしたのでは 本末転倒だからです。

多くの影響は 物理現象ですから 距離の二乗に反比例 しますので 混在は絶対に避けなければなりません。混在させるのであれば 明確な対策が必要です。

最近では 利便性からDAC内蔵などの機種も増えておりますが、当社としては、あくまでも ハイエンド機器を開発することに主眼をおいていますので、デジタルノイズを遮断する と言う最良の方法を採用しています。

これらの効果を実感するために 
DPATデータプレイヤー → TCSS2システム → DDAC Unit → ヘッドフォンアンプ
という当社としては ノイズ的にも技術的にも最高峰のサウンドを用意していますが、TCSS2システム単体や ヘッドフォンアンプ単体の効果もお客さまに実感していただく為に

安価なCDプレイヤー → TCSS2システム → DDAC Unit → ヘッドフォンアンプ

お持ちの デジタルオーディオプレーヤー → ヘッドフォンアンプ

というような 単体でのサウンドも評価していただけるように考えて 出展しています。
特に デジタルローディオプレイヤー→ヘッドフォンアンプ では ワイヤも一般の安価なワイヤで 日頃お聞きになっている機種で アンプのドライブ能力が上がるとどのくらいのサウンドになるか もテストしていただきその 能力を評価していただきました。

つまり アンプがあればご自宅でもこんなサウンドになる と比較的簡単 比べることが出来ますし、CDでは TCSS2システムが入りますが、CDでもこれだけのサウンドが期待できる と言う指標が出来ます。

以上 説明不足の点など有ったかもしれませんが、試聴された方はもちろんですが、試聴できなかった方も次回の試聴の参考にしていただければと思います。

なお 既に当社アンプをお使いの方も多く来られました。非常に嬉しいことです。
新しいオププションが発売される度心配される方も多い様です。
どんな機器も 技術の進歩と共に変わっていき新製品となるのは仕方がないことなのですが、買って直ぐに新しい商品が出たのでは 購入者としては面白くありません。
当方としては できるだけ 大きなモデルチェンジはせずにオプション対応としているのは ハイエンド機器として長くお使いいただきたい と言う想いから です。 
当社のアンプは そのときの最高峰を目指しています。ベースがしっかりしていれば 技術革新は少しずつです。進化を止めることは出来ませんが、進化に乗る事は可能です。
今後も オプション設定しているものは できるだけ対応していきますので 何かございましたらご相談いただければと思います。

今回も多くの方にお越しいただき ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。



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