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ルビジウムの音とクロックの秘密 その3 [オーディオ]

いやあ 真髄に迫ってきました。  ルビジウム なんでなんで????

まず 最初に言ってしまいます。

ルビジウムクロックだからと言って良い音がするわけでは無い

え~っ! 話が違う! まあ そう慌てないで下さい。 これから説明しますね。

まあ 世の中聞こえてくる話題は、断定的なものが多いので、オーディオはそんなことは無いと言うことも言っておきたいです。私は計測が一つの専門ですから言いたいのですが、条件を同一にしないと計測は出来ませんし、 条件が変われば結果は変わってきます。 リッピングの問題などここでも採り上げました。 いくらリッピングを変えて 音が変わったといっても 再生する条件が変われば音は変わって当然です。 しかし リッピングの違いとは言えません。 こういう事は彼方此方であるので 今回のクロックの問題も慎重に話さなければいけませんし、条件を統一しなければなりません。

さて 本題になります。

クロックは 出来るだけ条件を同じにして、つまり再生側の条件を同じにします。
再生する装置は全て同じにして、クロックは 10MHzを入れます。 10MHzというのは 計測などの標準クロックとして多く流通しているためと、素子としても入手しやすいですし、 オーディオでも その周波数付近が使いやすいですし、条件的に具合が良いです。

様々なものを試しますと なぜか ルビジウムクロックが 良い音に感じます。
放送局用途などに使う 超高精度水晶を使って比較しても やはり ルビジウムクロックの方が良い音に感じます。 

ここからは 実験に基づく推測になりますが、 ルビジウムクロックが音が良く感じる理由は 位相ノイズの質が原因だと思います。

その証拠として 水晶系の発振器の位相雑音を極力少なくしても 音質は良くなると感じないのです。
確かに スッキリしていきますが、無機質的な感じになっていきます。 ルビジウムは 独特な音質がするというと分かり易いかと思います。歪みがいくら多くても3極管真空管の音が良い と言う人がいるのと同じです。
余談ですが、先日 自宅のBGM用としてスマホで真空管アンプを使い再生しましたが、いやあ 良い音でした。 これで十分なんて思いました。HiFiでは無くても良い音に感じるのが人間です。

さて だからといって ルビジウムが良い音がするわけではありません。 有る一定の高度なレベルでの話になりますし 様々な物を試すとそう感じたのです。実験でも ルビジウムでもダメなものもありました。 

実は この話の世界は大変 微少な雑音の世界で(アナログの雑音とは違います。位相雑音です) -120dB以下の世界です。 こんな微少な差が人には解るのか!? と言われそうですが、現実的に、クロックの選択をしているわけですから 解るのです。 レコーディングスタジオでは ルビジウムも使っています。
解らないのであれば 高価な装置を入れなくても 水晶精度でも十分かと思いますし、前述の GPS同期での精度であれば文句は無いと思いますが 精度では無く音なのです。

ようは 位相雑音の質により音質が変わる と言うことだと思います。
こうなると 水晶でも 良いものが有るのでは無いか! と考えますよね。 私も考えました。
それが DPAT-01だったのです。  選別した 音が良い水晶発振子を使いました。 あの音は簡単には出せないと思ったのはそういう理由です。 ある意味 芸術? しかしながら 外部クロック同期も出来るようにしました。 理由は簡単で クロックによって音が変わりますし、 マスタリング装置としても作りましたので 同期の必要性があったからです。 逆に言いますと 位相雑音の質が変われば 他の音にもなるわけで、 音質の違いを楽しめます。 

発振子を差し替えて音を楽しむ装置も 理論的には可能です。しかし 実際には 発信にはその発振子に最適な発振回路が必要で 回路込みの音質になりますのでそう簡単ではありません。

もっと言いますと、 位相雑音は 皆無にはできません。 ゼロにならないからこそ、良い音のクロックは大切なのです。 

そして更に言いますと レコーディングで仮に 位相雑音の無いクロックでレコーディングされたとしましょう。この場合 位相雑音ゼロの 再生装置で再生したら、きっと レコーディングされたそのときの音が再生されるはずです。 もちろん 音質劣化の無い理想再生機での話です。
しかし これはあり得ないことなのです。 理由は 音楽は芸術です。 演奏家はもちろんですが、レコーディングエンジニア、マスタリングエンジニアは 音を加工して芸術を作ります。 その 歪みや揺れは芸術なのです。 

そして もう一つ問題があります。 それは 聞く人の感性の問題があります。 人それぞれ好みがあります。 これだけ多くの装置がある中で 本物と言われる音はありません。全て 好みの問題が多くの位置を占めております。

もちろん 私はできるだけ CD、 つまりマスタリングされた人の感性を大切にし、それを加工すること無く再生することを望み、機器を設計してきました。

しかしながら 完璧なものが存在しない現在では、この大切なクロックを再生する側で選択出来る装置が必要なのでは無いか!?  
そんな思いから 開発したのが MTCSS Unit 8128なのです。

機器毎に固定されたクロックでは無く、 クロックを選ぶことが出来る そんな装置です。

MTCSS Unitでは ここでもDPAT-01や DPAT Seven64 Model 496などと同様 選別したクロックを搭載しています。 10MHzです。 これをマスタークロックにすれば 8128本体のみで 現在お使いの装置のクロックとの差をお楽しみいただけます。機器毎の音になります。そして 他のクロック ルビジウムクロックで 10MHzマスタークロック同期をしたければ それも楽しめます。 もちろん 異なるルビジウムクロックの差はもちろん、 超高精度水晶をマスタークロックにした場合の差なども楽しめるのです。

完璧なものが無いからこそ 完璧なものに近づこうとする追求! それが マスタークロックの音の追求なのです。

春のヘッドフォン祭りでは この機材全てを持ち込みます。 ルビジウムクロックによる 完全バランス再生。
おたのしみに!
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