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クロックと音質 まとめ [オーディオ]

いやあ ここまで 長々した文章を読んでいただいた方に感謝したいと思います。
いままで 出来るだけ手短に話そうとして どうも誤解が多いと感じていたのがデジタルオーディオだからです。

最近ではインターネットの普及で だれでも 考え方を述べられますので 実験せずに決めつける話も多いですが、オーディオだけでなくデジタル関連の機器を実際に開発し、そして オーディオではその音や物理特性を追い求めてきた者にとっては 現実的な変わり方と理論的に説明をしていただきたいと思うこと。 そして このクロックにともなう問題は とても大切なことで もっともっと可能性のある オーディオをより良くして行きたいという思いが強いと思うのです。

クロックを変えれば 音が変わって当然なのですから 変わらなければ逆におかしいのです。

正確なクロックを使わず 音合わせをしていると、そのクロック込みの音質で合わせていることになります。
どうなっていくかは説明しなくてもあきらかです。

また こういう事を再認識するためにも、ただただ 時代に流されず 比較という意味でCDプレイヤーの音をもう一度聞いてみることも大切だと思います。 

今までとは異なる音質差をクローズアップして試聴する事で 見えてこないところも見えてきますし、良さと欠点をしっかりと技術的に把握すれば、次のステップに向かう道も見えてくると思います。

さて 前回お話したとおり オーディオでは 正確な10MHzのクロックをただオーディオ機器に接続するだけでは片手落ちです。人工衛星も ただ正確なクロックを積んで入れ良いかというと片手落ちで トータル的な動作(移動しているなど)でクロックが変わってしまう、避けられない事実や それを受信することでも苦労することを書きました。

だんだんと詳細に見えてきましたね。

ハイエンドオーディオやHiFi再生では、 クロックは大切で良いクロックは 絶対に必要ですが、クロックだけ良くてもダメです。
その後に コロコロ変わる要素が満載なのです。
HiFiでなくても良いので芸術的に楽しみたい と言う方も クロックは大切です。 データはデジタルなので いじれませんが、(いじることは可能ですが 意図的に自分でいじるのは難しい) しかし クロックは アナログ的な 素材なので それで音はコロコロ変わります。 良いものを選ぶことはデータ以上に大切です。

さて これらの問題を解決するには!?  
ジッター取り? そんなに簡単では無い事は もうここまで読んでいただいた方には解ると思います。
オーバーオールでジッターが少なくなっていることはもちろんですが、そもそものクロックの精度が到達しているかが問題です。

今まで書いてきたことのまとめになりますが、これを打開する手段は言うまでも無いと思いますが、

1,正確なクロックを使う  
根本になります。ダメな物はどういじってもダメです。

2,ジッターの無いワードクロックを使う 
これを行うためには、正確なクロック入力は当然ですが、その正確さを保持する性能が必要です。そして 破壊する原因となる、他のクロックの排除も必要です。
CPUやディスプレイなどランダムノイズの原因となる物はできるだけ避けた方が良いですね。

3,上流の汚れたクロックは使わない
当然なのですが、ダメな物はどうやってもダメですし、そもそも 良いクロックを使ってもそれを汚す原因になります。

4,余計なクロックは排除する
 2でも説明しましたが せっかく綺麗なクロックでも ノイズ源で回りを固められたら 影響は必ずあります。 オーディオ以外の余計なクロックは徹底的に排除しましょう。
CPU,ディスプレイ、キーボードなど デジタル機器には様々なものが搭載されています。
特に安価な機器は機能優先なので 機能と音質の差を良く検討しましょう。

OJI Specialでは こういったクロックの問題を解決するために MTCSS Unit 8128を開発しました。 上流のクロックを排除しつつ、10MHzの導入が可能な同期ユニットです。
様々な 手持ちのDACを使える様に SPDIFの出力もありますが、 本当は D_DAC Unitで ダイレクトにワードクロックを使って再生していただきたいです。

ハイエンドオーディオで パソコンやCPUが嫌われたのは こういう理由もあるのですが、本当は やり方で、CDプレイヤーの弱点を完璧に排除する良い性能が得られます。たとえばディスプレイ排除や同期ですね。そもそも CPUを利用しない音楽は無いと言って良いほどだからです。 
これらは DPAT Seven64 Model 496 などで実現してきました。

MTCSSで プレイヤーからDACまで全て同期する事も可能です。

クロックを変えても 自分の思い通りの性能にならない場合は 同期を疑ってみるのが良いです。 
理由は クロックは 単に時計ですから 正確にすれば正確にするだけ 理想オーディオに近づきます。
これは理論なのですから 曲げようがありません。 物理法則と同じです。理論を曲げるようなことをしてても上手くはいきません。

つまり 逆に精度が低い物の方が良い音に感じたら・・・・ 何か別の場所で、おかしな事が起こっているわけです。結構人の耳は優秀です。(もちろん訓練を積んだ耳ですが・・・)

クロックの精度を見極めるのは 本当に難しいのですが、 こういう場合は下記を疑ってみることをお勧めします。

本当に同期されているのか?
その端子の同期の意味は?
他の機器の影響は無いのか? CPU,ディスプレイ? ネットワーク? などなど
LAN? クロックは? きちんと対策してありますか? 同期していますか? それとも非同期?

意味が分かっていて設計されていれば良いのですが、 本末転倒 様々なところで変な事をやっている場合があります。

たとえば USBで アイソレーション的なグッズを入れると音が変わったとすると それをいじり倒して理想にしても 悪い部分は少なからず残ります。 やめてしまうのも一つの手ですね。 こういう意味では CDトランスポートの方が良い場合もあります。 理想という意味だけでなく現実的な予算も大切です。

クロックをもっと良い物に換えてみる事も大切です。 精度だけでは測れない性能もあるのです。 ワードクロックジェネレータなど同期ユニットの再検討も必要です。 こちらも 波形そのものはもちろんですが、その機器が他に与える影響や 他から与えられる影響も考慮すべきです。もちろん プレイヤーなどとの同期や不要なクロック排除を行ってみる事も大切ですね。

学者では無いので 時間の概念を説明することは出来ませんが、 ある意味 時は 時間の始まりから 現在に至っていると言うことですが、オーディオや映像は その一部をあたかも時間を止めたように保存してしまいます。 しかし 完璧な録音や再生があってこそ時間を止めることになると考えています。 あたかも と書いたのは 完璧なクロックが無い現在では 絶対に 完璧な再生は無いのです。 
しかし できれば より完璧に近づけたいと思うのは 同じ志や趣味を持つ人、だれでも同じだと思います。

まだまだ オーディオの道のりは長く、もしかすると永遠に続くかもしれませんが、とにかく理想を目指して頑張ります。

趣味でもプロオーディオでも 予算の範囲内でという限定はありますが、 コストパフォーマンスを考えながら 是非 クロックは できるだけ良いものにしましょう。単純明快!  根幹 だからです。

クロックを変えた場合の音の違いをどう組み上げていくか!
これが解ると オーディオはもっと楽しいです。 

長文 お読みいただきありがとうございました。




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