デジタルオーディオの音質決定要素

デジタルオーディオの音質決定要素

デジタルオーディオで音が変わるのはおかしい　と考えてから、もう何十年と経ってしまいました。
その疑問の有る一つの回答　が　DPAT-01だったのですが、　その発売からも　もう１０年以上の年月が流れています。
DPAT-01で声を大にして言い続けてきたのが　データの一致　です。

その当時、オーディオ装置のデータを測定していて気がついたことは、ＣＤの内部と再生されるデータが一致していなかったのです。　これは　音が変わって当然ですし、そもそも　sonyさんの技術屋さんが考えた事とは違うと思いました。　「これで　もう音は変わらない」　と言ったと　どこかの記事で読んだ記憶があったのですが、全くその通りだと思ったからです。　にもかかわらず　当時の機器は音が大きく違う・・・・

まあ　芸術がオーディオ　と言えば機器毎に音が変わっても良いのですが、芸術を作っているのは、音楽家やレコード会社だと言う考え方の方は　違和感を感じるはずです。　

簡単な他の例では　有名絵画　を見るときに　色ガラス越しに　見たりすることは絶対にないと思います。枝が好きな人はテレビや写真ではなく、本物を自分の目で見たいと思うでしょう！
サングラスをかけている人は　実際に絵画を見るときには外すでしょう。
写真でも同じです。　有名写真家が撮った写真は　印画紙に焼いた本物をみたいと思うはずです。写真をやったことがある人なら解ると思うのですが、ネガから印画紙に焼く場合、その　印画紙ややり方で全く写真が変わってくるからです。
現在のデジタルデータでしたら、　データそのままでみたいと思うはずです。　データを加工することなくモニターに再生し、当然ながら　モニターは色再現性の良いモニターを使うはずです。　業務だったら当たり前の世界ですね。
旅行に行って　美しい景色や文化遺産を見たりするとき、ビデオカメラのモニター越しに見るだけの人はいないはずです。　実際に肉眼でみますよね。当たり前ですね。　その地にいても、肉眼で見るのとそうでないのとは異なります。とにかく出来るだけ　そのままみたいと言うことですね。
宇宙に行って地球をこの目で見てみたい　と思う人も多いことと思います。　ビデオで良いのであれば今でも見られます。ISSからの映像で感動しましたが、　出来る事なら、この目で見てみたいです。

おっとっと・・　話が違うところに行きそうです(笑）

話を戻します。　ところが　オーディオは、こういう当たり前と思うことが、当たり前でなかったのです。何しろデータが違っていたのですから・・・・・・

デジタルデータの一致は　大きな音質決定要素の一つです。
　現在では　コンピュータオーディオも盛んになりましたし、その場合　データとして読んでしまい再生する場合においては　データは不変ですし、出力されるオーディオインターフェースの問題に絡むミキサーやドライバーと言ったシステム、特に　OSメーカーさんも　VISTAからは　データがそのまま通過することが出来るようになりました。　原音忠実再生になってきました。

さてさて　・・・・

しかし　データが同じでも　またまた　音が違いますよね。

デジタルオーディオのもう一つの音質決定要素が　クロックなのです。　この話は前回まで　いろいろ書いてきました。
まあ　何でこんなに言いたいか！？　まだまだ　クロックに何かあるのか！？

それは　機器の音質決定要素の大きな一つが　変えられないオーディオはおかしい　と思うからです。

いやいや　データは変えてはいけない　と言ったばかりじゃないか！　変だぞ！

と言われそうですが、　クロックの問題は、また別のところになるのです。

今までは　何でクロックで音が変わるのか？　を説明し、要因の一つが位相雑音の差　と言うことを説明しました。　ある意味、アナログです。
私が、データの一致を大きくクローズアップし、言い続けてきたのは　「デジタルオーディオで完璧が存在するのは唯一データだけ」と言うことなのですが、この完璧な事すら出来ないようではおかしいと思ったからなのです。
逆に言いますと　この他の要素はアナログになり、残念ながら現在では完璧なものは存在しません。

つまり　完璧ではないクロックだからこそ　そのクロックを選択できないのはおかしい　と言いたいのです。

完璧なデータは変える必要がありません。　しかし　完璧では無いものは、出来るだけ良い物を選びたい　と思うのが人ですよね。

好みに合うアンプや、ケーブルを選ぶのと同じように、クロックだって選んで良いはずです。　いや　良い音を追求するのだったら選ばなければなりません。

クロックを変えれば　もっともっとオーディオは楽しくなります。